子供のお金教育で大切なのは「与えること」だった

life 2019/06/10
Credit: pixabay

子どもにお金について教育することは、将来の経済観念に大きな影響を及ぼします。

お金の教育というと計画的な支出や貯金などを思い浮かべるかもしれませんが、新たな心理学の研究が大切なのは「与えること」だと発表しています

The Socialization of Financial Giving: A Multigenerational Exploration

https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs10834-019-09629-z

与えることで豊かになれる

90人の大学生とその両親17人、さらにその祖父母8人へのインタビューをおこなったこの研究では、およそ83%がお金に関する重要なレッスンを「受けた」あるいは「与えた」経験があると回答しました。

研究をおこなったアリゾナ大学の心理学者、アシュリー・レバロン氏は、「お金と、子どもがお金について両親から学ぶべきことを思い浮かべたとき、ほとんどの人は与えるといった行為を資金管理の基本原則として考えないでしょう」と語っています。

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インタビューの中で、レバロン氏は一般的な家庭が3つの方法で「与える」行為について教えていることに気がつきます。1つ目は慈善団体への寄付、2つ目は助けを必要としている人への優しい行い、3つ目は家族のメンバーに対する投資です。

また、宗教上の理由から、特定の教会に対して寄付を続けているといった人たちも多くみられました。

3つのタイプすべてにおいて、人々はその行いの裏に隠された意味や、基本的な考え方を次の世代に受け継がせることを重要な任務であると感じていたようでした。自らがその行いを実践したり、両親のそうした行為をみることで、彼らはしばしば幸せや、感情的な豊かさを感じることができていたのです。

次世代への幸せのバトン

レバロン氏は、「両親や祖父母たちは、子どもたちが彼らからお金に対する態度や価値観を学び取っているということを知っていると報告していました。そのため、ときに彼らは必要以上に与える行為をするとのことです。なぜなら、子どもたちがその行為を見ていることを知っていますし、良い例を示したいと思っているからです」と語っています。

過去の研究では、どんなに小さな「善き行い」であっても、脳の活動に影響を与え、多くの幸福感がもたらされる可能性があることが報告されています。もしこの事実を子どもたちに教えることで、幸せな感情が次世代へと受け継がれていくのであれば、親たちがそうした行いを率先しておこなうことには大きな意味があるといえるでしょう。

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レバロン氏は、「金融について学ぶ際に、与えることは話題にも上りません。しかし、私たちはそれが金融を社会化することにおいて重要な要素の1つである可能性を学びました。そのため、与えることがどのように教えられるのかといった点について、さらに注意を払っていく必要があるでしょう」と語っています。

余裕がないとできない「与える」という行為が心の余裕につながる。子どもに経済的な自立を促すことも重要ですが、その次のステップとして、こうした「与える」行為を子どもたちに伝えていくことが親の務めであるといえるのでしょう。

 

reference: sciencealert / written by なかしー

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