恋バナをする時の一人称は? “I”より“We”で語ろう

psychology 2019/06/15
Credit:pixabay

言葉はあなたの内面を映すものです。

かつてボウルビィが提唱した有名な「愛着理論」ですが、その後エインズワースによる「ストレンジ・シチュエーション法」などによって、愛着のタイプは回避型、安定型、葛藤型(アンビバレント型)、無秩序型に分類されました。

こうしたタイプの違いが、大人になった後に恋愛のパートナーに接する態度にも違いを生むことは、心理学者たちが長らく信じてきたことですが、新たな研究が、愛着タイプの違いによって「使用する言葉」が違うといった事実を明らかにしています。

研究は「Social Psychology and Personality Science」に掲載されています。

Love in the First Degree: Individual Differences in First-Person Pronoun Use and Adult Romantic Attachment Styles

https://journals.sagepub.com/doi/full/10.1177/1948550619847455

異なるのは「主語」の代名詞

もともと子どもを対象としていた愛着理論ですが、その対象は、1980年代末には大人のロマンチックな関係にも拡張されました。大人の愛着タイプは、大きく「安心型」と「不安型」の2グループに分けられます。

一般的に「安心型」の人は良い人間関係を築くのが得意であり、逆に「不安型」の人は、他者とのつながりを苦手としています。

研究によると、中でも「不安型」の人々は自分の恋愛体験について語る際に、“We”よりも“I”を頻繁に用いる傾向があったとのことです。

Credit:pixabay

そして研究者らは、こうした「Iを多用するトーク」が、他者との健全な関係の維持に悪影響を及ぼしている可能性があると考えています。

カリフォルニア大学リバーサイド校の研究者らは、過去の7つの先行研究に記録されていた、1,400を超える恋愛体験談について調査しました。その体験談のすべての語り主について、愛着の類型は明らかにされています(成人愛着スタイル尺度:ECR-Rと呼ばれるテストによって分類)。

「私は…」の多用は厳禁?

体験談の内容はすべて、言語処理のソフトウェアによって「Iトーク」と「Weトーク」に分けられ、数量化されました。さらにこうした代名詞が、愛着の型によって使用量が異なるのかについての分析がおこなわれました。

その結果、「不安型」の人々に「Iトーク」が多く、逆に「Weトーク」が少ないことが分かったのです。

しかし、どうして愛着の型によって代名詞の使用に差異が生まれるのでしょうか?さらなる調査は必要とされていますが、研究者らは、使用する言葉は話者のメンタルの状態を示すものであると考えています。

つまり、「Iトーク」の多用は、話者の自分にフォーカスした考えを持つ傾向を示していると考えられるということです。そうして「Weトーク」が少なくなってしまうことが、親密な人間関係から遠ざかっていくきっかけとなっているかもしれないのです。

自分の「愛着の型」などふだん意識するものではありませんが、どうも人間関係がうまくいかない人はそこに原因があるのかもしれません。自分が話す言葉を振り返ってみて、「Iトーク」がどれほど使われているのかチェックしてみるといいでしょう。

 

reference: psychologytoday / written by なかしー

SHARE

psychologyの関連記事

RELATED ARTICLE