97匹の犬を自宅にかくまってハリケーンから守った女性

story 2019/09/06
Credits: Chella Phillips

バハマで猛威をふるって複数の死者を出し、13,000もの家屋に深刻なダメージを与えたハリケーン「ドリアン」は、このカリブ海に浮かぶ小さな島国に壊滅的な損害をもたらしました。

こうした大災害について語る場合、当然ですが人間中心の被害しか報道されないため、人間以外の動物が、どのような被害に遭っているのかは知る由がありません。

Credit: Marinas.com; Google Earth; Terran Knowles/Our News Bahamas / バハマを襲ったハリケーン「ドリアン」

人間のように避難所を持たない動物たちが、こうしたカテゴリー5(最高クラス)の災害に対して、身の毛もよだつ恐怖を体験していることは想像に難くありません。

ドリアンがバハマの首都ナッソーに迫る中、そんな動物たちのために1人の女性が立ち上がります。チェラ・フィリップスさんは、政府から援助を受けたわけではありませんが、ナッソーに暮らす多くのホームレス・ドッグたちのために行動を起こしました。

彼女は、ハリケーンに対して準備するすべのない犬たちを、できる限り自らの家に詰め込んだのです。その数はなんと、97匹にのぼりました。

Credits: Chella Phillips

97匹のうち79匹が、チェラさんの寝室で過ごしましたが、そこがカオス状態になったことは言うまでもありません。

チェラさんはほとんどノンストップで犬たちのトイレ処理に追われますが、少なくとも彼らがベッドの上に飛び乗ることはなかったようで、それがせめてもの救いであったとのことです。

Credits: Chella Phillips

そしてチェラさんは、バハマの他の島でハリケーンに立ち向かっている野良犬のことを考えると胸が痛んだとのことです。

最大級の勢力でバハマを襲ったドリアンのパワーは半端なものではなく、チェラさんは他の救うことができなかった犬たちの無事を、神に祈ることしかできませんでした。

Credits: Chella Phillips

しかし、病気の犬は獣医に診てもらったり、ワクチンの摂取までをも世話することで、チェラさんはナッソーで暮らしていた多くの犬たちを救ったことは確かです。

今では多くの犬が新たな家族に引き取られ、アメリカで愛に包まれながら、新たな暮らしを謳歌しています。

Credits: Chella Phillips

しかし、今でも家を持たない犬が後を絶たないナッソーの現状に、チェラさんは危機感を持っています。

「ここは小さな島ですが、とても多くの犬が食べ物や飲み物、そして愛を求めて道をうろついています。彼らは皆、自分に愛を与えてくれる誰かを求めているのであり、可愛がられたいと思っています。そんな誰かはすぐに見つかると思うかもしれませんが、ここではそんなことはありません。野良犬を、感情を持った生き物として扱う人は多くはないのです」

Credits: Chella Phillips

彼女のこうした悲痛な叫びがネットで拡散されると、世界中の心ある人々が彼女に対して寄付をおこなうようになりました。彼女と同じような意思を持ち、迷える犬たちに居場所を見つけてあげたいと感じていた人々は、世界にたくさん存在していたということです。

Credits: Chella Phillips

チェラさんは自らが世話する犬について、次のように語っています。

「ここにいるみんなは仲良くやっているし、新人に対してもしっぽを振って歓迎します。彼らはここに来る兄弟が、ストリートでどんな苦労をしてきたのかを知っているのです」

Credits: Chella Phillips

自然に逆らうことができないのは、人間だけではありません。災害時に私たちは、ついつい自分たちのことで頭がいっぱいになってしまいますが、チェラさんのような行動が、人間と同じ多くの「命」を救うということを忘れないでいたいものです。

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reference: boredpanda / written by なかしー

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