奇跡の歌声。地下鉄のホームレスの美声が米国中で話題に

story 2019/10/04

あるホームレスの女性が地下鉄の構内で見事な特技を披露する動画が、米国中を感動の渦に包んでいます。その特技とは、「歌」です。

プッチーニの歌劇を伸びやかに歌い上げるそのソプラノボイスを一瞬耳にするだけで、その声の美しさと音域の広さに驚かされ、ただ者ではないことが分かります。でも、彼女は一体どうしてホームレスになってしまったのでしょうか?

唯一残された楽器は「声」だけだった

女性が歌を奏でるのは、ロサンゼルス地下鉄のプラットフォーム。所持品を両手いっぱいに携えて構内をさまよう彼女の口から発される「天使の歌声」に、プラットフォームは一瞬にしてコンサートホールへと姿を変えてしまったかのようです。

Credit: Inside Edition/YouTube

ロサンゼルスの警察官の1人が先週金曜日にこの動画をネット投稿したところ、「一体何者?」、「こんなにすごい才能を持つ人が、なぜこんな状況に陥ったんだろう?」といった疑問が国中で巻き起こりました。

女性の名前は、エミリー・ザムールカさん。彼女の身の上話は、彼女の歌声に負けず劣らず感動的です。

エミリーさんは、正式に訓練を受けたバイオリニストで、28年前にロシアから米国へ移住してきました。高額の医療費が支払えなかったことが原因でホームレスになった彼女は、路上でバイオリンを演奏することでなんとか食いつないでいたとのこと。

しかし、そんな彼女をさらなる悲劇が襲います。100万円ほどの価値がある大切なバイオリンが盗まれてしまったのです。彼女に残されたのは、ただ1つの楽器、つまり「声」だけでした。

Credit: Inside Edition/YouTube

「私は、外であればどんな場所でも寝ていました。それは危険なことでしたが、神様が私を守ってくれました。あの日、警察の方がそこに居なければ、私は今ここに居なかったでしょう。それに、自分の歌について、これほど多くのコメントを世間の皆さんから頂くこともなかったはずです」と語るエミリーさん。

地下鉄の歌姫を支援する動きが続々と

実際、動画を観た人々からは、彼女を支援したいという声が数多く寄せられています。特定のライフイベントに対する祝賀や、事故や病気などの困難な状況に対する支援などのために、資金を集めることができる米国のクラウドファンディングプラットフォーム「GoFundMe」には、エミリーさんへの資金提供を呼びかけるページがすでに複数立ち上げられ、続々と支援金が集まっています。

Credit: Inside Edition/YouTube

また、あるバイオリニストは、エミリーさんにバイオリンを寄付しました。

才能あるホームレスの人が米国人のハートを掴んだ例は、今回が初めてではありません。テッド・ウィリアムズさんは、オハイオ州コロンバスの路上で暮らしていた時、ある人にトークの才能を見いだされて人生が180度好転。

なんとラジオDJに転身したのです。

Credit: Inside Edition/YouTube

人は、たとえ身ぐるみ剥がされるような出来事が人生で起きたとしても、自らの血となり肉となった技術、教養、才能だけは誰にも奪われることがありません。地下鉄の歌姫の人生の第二幕が、今開かれようとしています。

ガラスの靴ならぬ「ガラスの腕」を持つ義手のシンデレラが美しい

reference: youtube / written by まりえってぃ

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