目と耳に障害があるピンク色の子犬「ピグレット」の物語

動物・ストーリー 2019/10/21
Credit: boredpanda

淡いピンク色の体毛がトレードマークの子犬のピグレットは、この世に生まれた時、あまり幸運に恵まれませんでした。彼は、生まれつき耳が聞こえなかっただけでなく、目も見えなかったのです。

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ですが、無事に保護され、心優しい飼い主であるメリッサさんのもとで暮らすようになって以来、ピグレットの生活は様変わりしました。今やピグレットは、子供たちにとってのポジティブなロールモデルとしてすっかり有名になりました。

ダブルマップルとして生まれて

「ピグレットの体はなぜピンク色なんだろう?」と疑問に思う人もいるかもしれません。ダックスフンドとチワワのミックスであるピグレットは、どちらもぶち模様(ダップル)の両親から生まれました。

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ぶち同士の親を持つ子犬の25%は、「ダブルダップル」として誕生します。この組み合わせで誕生する子犬の死産の確率は50%と言われており、無事に生まれることができたとしても色素欠乏や内臓疾患といった障害が現れることが多いのです。

ピグレットの場合、偶然の組み合わせで皮膚がピンク色になったわけですが、一方で耳と目に障害が現れました。

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障害のある子犬の世話は、容易なことではありません。ピグレットを里親として引き取った当初、メリッサさんは、ピグレットの正式な飼い主が現れるまでの数ヶ月間限定で彼の面倒を見ようと考えていたに過ぎませんでした。

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でも、メリッサさんとピグレットの絆が解き難いものになるまでに、そう時間はかかりませんでした。メリッサさんは、最終的にピグレットの正式な飼い主になることを心に決めました。

「簡単な決断ではありませんでした。ピグレットの世話は重労働で、フルタイムの仕事と変わりありません。でも、彼のことがとても可愛くて、彼を手放すことなどすぐに考えられなくなってしまいました」と、語るメリッサさん。ピグレットの可愛らしさにすっかり心を奪われたようです。

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現在、ピグレットはメリッサさんの家族のもとで暮らす他の6匹の犬たちと一緒に、新生活を満喫しています。

ですが、ピグレットが環境に適応するにはまだまだ長い時間が必要です。「ピグレットは頻繁に怯えては、吠えることを繰り返します。遊んだり、眠ったりしている時以外は、いつも吠えているんです。飼いはじめて最初の1ヶ月は、彼を家に置いて外出することができませんでした」と、メリッサさんは語ります。

一人の教師の協力で始まった「ピグレット・マインドセット」の普及

ですが、ピグレットの物語はここでおしまいではありません。

地元の小学校で3年生の生徒を受け持つ一人の教師の協力によって、ピグレットが他者との違いや障害を乗り越えることの大切さを子供たちに教えているというのです。

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ピグレットの存在が子供たちにとってとても良い刺激になると考えた教師は、ピグレットに子供たちの成長の心構えを伝えるロールモデルになってもらおうと考えました。この「ピグレット・マインドセット」を日頃から意識させることで、生活の指針にしてもらうことが狙いでした。

ピグレットのもとには、子供たちからのメッセージカードがたくさん届きました。

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ピグレット・マインドセットを広める活動は、やがて1つの社会運動へと発展しました。世界中の学校でピグレットの物語がシェアされ、教育活動に生かされるようになったのです。

ピグレット運動のウェブサイト
https://www.pinkpigletpuppy.org/
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ピグレット運動は、以下のことをテーマにしています。

犬や猫の卵巣摘出と去勢についての認知を広め、マップルやマール(白やグレーが大理石のように入り混じった柄)同士の交配によって生まれる子孫が抱える障害について人々に教育すること

特別なケアを必要とするペットを家族に迎え入れることについて動機づけを行うこと

ピグレット・マインドセットを教師や子供たちに普及すること

特別なケアを必要とする犬の保護団体やその他の非営利組織のための資金を集めること

世界中に笑顔の輪を広げること

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犬と人間の生活をより良いものにするという重大ミッションを、小さな背中に背負ったピグレット。背筋をピンと伸ばす姿は、ヒーローそのものですね。

防犯カメラが捉えた、猫の決定的犯行の瞬間!?

reference: boredpanda / written by まりえってぃ

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