幸せを自分で遠ざけてしまう「セルフサボタージュ」とは?

psychology 2019/11/07
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「あと5キロ痩せたい」「昇進したい」「ゆっくり旅行に出掛けたい」…。人は誰しも、人生で叶えたい望みを持っています。

それなのに、自分が求めていたものに近づいた時にそれから遠ざかるような行動を私たちが取ってしまうのはなぜでしょうか?

このself-sabotage(セルフサボタージュ)という心理を理解するには、ヒトという動物の行動に関するいくつかの重要な概念を知り、その心理の背後で目標への歩みを妨げているものの正体に気づくことが必要です。

セルフサボタージュの傾向は、私たちの心身に初めから刷り込まれています。むしろその傾向こそが、人間を人間たらしめているとも言えるでしょう。

セルフサボタージュの根源は、長い進化の過程で、ヒトという生物がこの世で生存しつづけるために行った適応の一面です。 セルフサボタージュを理解するには、私たちの生存を促している2つのシンプルな原則に着目する必要があります。それらは、「報酬の獲得」と「脅威の回避」です。

表裏一体の「報酬の獲得」と「脅威の回避」

私たちは本質的に、目標に向かって努力するよう設計されています。なぜなら、目標を達成することは我々に快楽をもたらすからです。

快楽を感じた時に分泌されるドーパミンは、人間が努力を伴う行動を繰り返すための報酬とも言えるでしょう。

厄介なのは、目標に向かって努力している時に感じる気持ち良さと、脅威とも見える物事を避ける時に感じる気持ち良さを、人間が必ずしも区別するわけではないということです。

それに加えて、身体的な生存だけを気にする他の動物に比べて、人間は心理的な健康を保つことにも注意を払います。実際、心にとって脅威となる出来事は、身体にとってもよく似た反応(戦うか逃げるか反応)を引き起こします。

報酬を得ることと、脅威を避けること。脳の中では、これら二者を釣り合わせようとする相互作用が絶え間なく行われています。均衡が保たれている限り、私たちは心身ともに問題なく元気でいられます。

ところが、二者のバランスが崩れた途端、私たちはセルフサボタージュの状態に陥ります。特に、報酬を犠牲にして脅威を避けようとする心理は、私たちを目標から遠ざけてしまいます。セルフサボタージュは、脅威を減らそうとする欲動が報酬を得ようとする欲動を上回った時に姿を表すのです。

まずは「L.I.F.E.」を認識することが第一歩

では、なぜ私たちは時に、脅威を過大に見積もることで、成功を遠ざけてしまうでしょうか?

自分の望みに向かって努力することと、実際には起きない脅威によって尻込みすることの間で生まれる葛藤を生むのが、以下の4つの要素です。

  • 自己概念の低さや不安定さ(Low or Shaky Self-Concept)
  • 内在的信条(Internalized Beliefs)
  • 変化や未知のものに対する恐怖(Fear of Change or the Unknown)
  • 過度なコントロール欲求(Excessive Need for Control)

これらの要素「L.I.F.E.」は、あなたのこの世界に対する関わり方を表します。言い換えれば、あなたの思考や行動を操縦するオペレーティングシステムのようなものです。

これらは幼少期に一旦身についたら長期間留まるため、その存在に気づくことは難しいでしょう。

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L.I.F.E.に注意を向け、それらがどのようにして自分の決定の仕方、考え方、行動の取り方、特定の状況における感じ方、セルフサボタージュへの向かい方に影響を与えているのかを注意深く観察しましょう。

L.I.F.E.を特定することを学べば、自分が脅威を過大評価し、セルフサボタージュに陥ってしまいそうな場面に気づきやすくなるはずです。

望む人生を生きることを妨げている自分の行動パターンを食い止めるには、まず知ることこそが第一歩です。

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reference: psychologytoday / written by まりえってぃ

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