運動の習慣を持つ人が「ネガティブな感情」のコントロールが得意なワケ

psychology 2019/11/17
Credit: depositphotos

最近の研究で、頻繁に運動する女性はネガティブな感情を和らげるのが得意な傾向にあることが明らかになりました。

「筋肉は裏切らない」は男女関係ないのかも…?

ネガティブな感情に対する注意の度合いを示すLPPに着目

身体活動を頻繁に行う女性26名と頻繁に行わない女性26名の、ネガティブな感情をコントロールする能力を評価しました。週に少なくとも3回以上の有酸素運動を1年以上続けている被験者は前者のグループとして、週1回未満しか運動を行っていない被験者は後者のグループとして割り振られました。

被験者は、不味そうな食事、悲しそうな人々、事故、暴力的な場面、動物の身体の一部の切断、外科手術といった、ネガティブな感情を呼び起こす写真を見て、それらをよりネガティブでない方法で再解釈するか、もしくはより自然な観点で受動的に見るよう指示されました。タスク中、被験者の電気的脳活動が計測されました。

Credit: depositphotos

研究チームは、後期陽性成分(LPP)として知られる脳活動のパターンに着目。LPPは、感情的刺激への注意の度合いを示す神経生理学的指標です。つまり、LPPを見れば、その人が感情的な情報に対してどの程度注意を払っているかを測ることができるというわけです。

調査の結果、ネガティブな写真を再解釈した被験者は、それらを受動的に見た被験者と比べて、ネガティブな写真に対するLPPが低いことが明らかになりました。さらに、再解釈のプロセスの最終段階において、身体活動を頻繁に行うグループはそうでないグループと比べて、LPPが著しく低下することもわかりました。

頻繁な運動はネガティブな感情の「再解釈」を促す

このことは、身体活動を頻繁に行うほど、ネガティブな感情をコントロールする能力が高いことを示唆しています。

同様に、ネガティブな写真を再解釈した被験者は、それらを受動的に見た被験者と比べて、その後の不快な気分が少ないと報告しています。

ただし、自己評価した気分においては、身体活動を頻繁に行うグループと頻繁に行わないグループの間で差異が見られませんでした。とはいえ、再解釈の効果を示す客観的な尺度として広く見なされているLPPに両グループ間で顕著な違いが見られたことから、今回の発見の有効性は否定できないと研究チームは考えています。

Credit: depositphotos

少なくとも言えることは、身体的に活発であることが、再解釈を通じてネガティブな感情をコントロールする能力の高さと結びついている可能性が高いということです。運動の習慣は、ネガティブな感情さえ吹き飛ばしてくれるパワーを秘めているんですね。

不安を抱えた人に対して絶対にやってはいけない4つのこと

reference: psypost / written by まりえってぃ

SHARE