「どうせ何やってもダメ」一つの結果で全てを判断してしまう「過剰一般化」の対策方法2つ

心理学 2019/11/19
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「過剰一般化」という言葉を聞いたことがありますか? 単語自体には聞き覚えがなくても、実はほとんどの人がよく行っている思考方法です。

たとえば、1つ悪いことが起きると、「この先ずっと悪いことが続くはずだ」と結論づけてしまうことも、極端な過剰一般化の一例です。

ただ1つの出来事をまるで全体の代表のように扱う過剰一般化は、ある種の認知の歪みとも言えます。

過剰一般化の例

あらゆる恐怖症の多くは、たった一度の困難な体験の後で過剰一般化を行うことで生じます。

恋愛もしばしば過剰一般化的思考の犠牲になる対象の1つです。たとえば、ある男性と出かけた初デートで、その彼がひどいダメ男だということが分かり、散々な目にあったとします。

あなたは過剰一般化によって、男性というものはみんなそうだと決めつけてしまうかもしれません。その結果、以後出会う男性たちとつい距離をとってしまう可能性もあるでしょう。

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もちろん、日常に潜む過剰一般化はそれほど破壊的なものばかりとは限りません。たとえば、一度だけ苦手なきのこ料理に行き当たった人が、きのこを使った料理をその後一切食べられなくなったからといって、失うものはそう大きくないでしょう。軽度の過剰一般化は、単に人の趣向を決めるバイアスを生むだけです。

ですが、中には行き過ぎた過剰一般化によって、不安やうつといった心への大きな悪影響が生じる場合もあります。

自尊心の低さが生む過剰一般化のスパイラル

もしあなたが自尊心の低さで悩んでいたとしたら、その背後には自分自身の過剰一般化が潜んでいるかもしれません。些細な出来事だけでつい早合点して、全体を理解した気になってしまう瞬間は誰にでもあります。

ですが中には、自分自身についての過剰一般化が度を超えて、心の健康を害する人々もいます。

自尊心が低いと、「私は何をやってもダメなんだ」などと飛躍した結論を出してしまう時があります。すると、自分が持っている可能性に制限をかけてしまい、本来手に入るはずだった幸福やチャンスを取り逃してしまうことも…。

過剰一般化は、その人の判断力を鈍らせ、周囲に対する見方を歪めてしまいます。「何をやっても上手くいかない」「自分には絶対ムリだ」なんていう心の声によく聞き覚えがあるというあなたは、過剰一般化によって生じた自尊心の低さの悪影響で苦しんでいる可能性大です。

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確かに、何か物事に失敗した時、もう一度それに挑戦するのが怖くなってしまう人も多いでしょう。ですが、何かを不安に思うことと、それを「自分にはできない」と確信することは、まったく別物です。

目標を追求する上で、失敗は当たり前のことで、時には必要なことさえあります。それなのに、過剰一般化は「将来行うすべての挑戦に自分は失敗するに決まっている」とあなたに思い込ませる力があります。

こうした判断力の歪みは、あなた自身にとってフェアではありません。そして、この考え方を止められるかどうかはあなた次第です。一度の失敗など、人生という長いスパンで見ればなんてことないのです。

過剰一般化を止めるには

過剰一般化は、心の健康のみならず人生そのものを傷つけかねない思考方法です。では、どのように過剰一般化を防げばいいいのでしょうか?

1. 完全なものなど存在しないことを理解する

今度過剰一般化に苦しめられた時は、「すべての経験は唯一のもので、過去の出来事によって保証されるものなど何もない」ということを自分自身に繰り返し言い聞かせましょう。

『ハリーポッター』シリーズの著者であるJ.K. ローリング氏は、数多くの出版社に門前払いを食らった末にようやく本の出版に漕ぎ着けました。それは、彼女が「一部」が「すべて」を意味するわけではないことを理解していたからこそできたことです。

一度、または何度か上手くいかなかったからというだけで、いつも必ず失敗するとは限りません。失敗から学び、成長することを止めないかぎり、風向きは必ず変わることができます。

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2. 自分自身に対して投げかける言葉に気をつける

過剰一般化を止めるためには、自分自身に対して使う言葉にもっと注意を払う必要があります。ネガティブな言葉を用いる時、私たちは真実とはまったく異なる一般論的な発言をしがちです。

「私にはこんなことできない」「私はいつも失敗する」「みんなが私を負け犬だと思っている」といった発言は、広い視野で考えると決して真実ではありません。

たとえば、「誰も自分のことを愛してくれない」というフレーズ。失恋した時、私たちの多くがこうした弱音をつい口にしがちです。でもよく考えてみたら、この発言には自分を愛してくれているであろう家族や友だちが含まれていません。これは、失恋したことにばかり焦点が過剰に集中することによって生じる思考です。

このような状況に陥るのを防ぐため、趣味やコミュニティを複数持っておくとリスクを減らせるかもしれません。

完全なものや決定的なものなど、この世に存在しません。そう考えれば、ずっと気が楽になるはずです。

カギは楽観主義にあり

「すべての物事が悪いとは限らない」という考え方に対してオープンになりましょう。過剰一般化はネガティブな思考と相まって、あなたをさらにネガティブな思考へ誘う傾向があります。「物事は変化すること」、そして「過去は未来を決定づけるものではないこと」を知り、楽観的でいることが、過剰一般化を退ける一番のコツです。

人間がついネガティブな気持ちに引っ張られてしまう理由

reference: learning-mind / written by まりえってぃ

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