幸せカップルになる秘訣は「反映的傾聴」と「共感」にあり

psychology 2019/11/25
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夫婦間や恋人間で、いい大人がパートナーに感情的な繋がりを強く求めすぎると、未熟さ・弱さ・依存心の表れとして非難されることがあります。

ところが、こうした感情は、大人の心においても不可欠で健全な機能の一種で、愛情形成の一端を担っていることが複数の研究から明らかになってきました。

肥満や喫煙と同じように、孤独もまた健康に悪影響を及ぼすことを考えれば、このことは大きな意味を持ちます。

パートナーに対する健全かつ安全な愛着を抱くメリットとしては、次のようなことが挙げられます。

  • 信頼に満ちた関係が長続きすること
  • 自尊心を持つこと
  • パートナーや友人に素直に感情を共有すること
  • 社会的サポートを求められること

また、愛着理論の父と呼ばれるジョン・ボウルビィによれば、人が愛着を感じるためには次の4つの条件が必要とのこと。

  • 近接性の維持(相手の側にいたいという欲求)
  • 安全な避難場所(恐怖や脅威に直面した際に、安心や快適さを得るために相手のところへ戻ること)
  • 安全基地(相手が安全で頼りになる「基地」としての役割を果たし、その基地から周囲の環境を探索できること)
  • 別れの苦しみ(相手が不在の時に感じる不安)

感情的ニーズについての理解を深めることができれば、結果的に私たちはパートナーとより強い絆を築くことができるはずです。

反映的傾聴だけでは不十分?

「あなたの話、ちゃんと理解しているよ」と示す方法に「反映的傾聴」という方法があります。これは話し手が言ったことを、別の言葉で置き換える聞き方です。

例えば次のような場面を想像してみましょう。

あなたはパートナーに話をきちんと聞いてもらえずに、自分が拒絶されたと感じています。あなたは思い切って、「今日私が仕事で大変な目に遭った話をした時、あなたはスマホばかり見ていたよね。私、傷ついたよ。今夜の夕食は一人で食べる!」と相手に伝えました。

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もし相手が反映的傾聴を意識していた場合、彼は「僕がスマホばかり見ていたから傷ついたんだね。それで、夕食は別にとりたいって? きっと君は自分が無視されているって感じたんだろう。当たってるかな?」と返答するかもしれません。

あなたは、自分が敏感すぎるなどと批判されることなく、自分の気持ちに気づいてもらえたことを嬉しく思うでしょう。

ですが、自分の気持ちに気づいてもらえたからといって、そのことは感情的苦痛が本当の意味で和らぐこととイコールではありません。パートナーはあなたの言った言葉を繰り返すことであなたが抱いた感情への理解を示しているものの、その感情が相手の心身に与えるさらに複雑な影響を見落としているからです。

言い訳や自己防衛の代わりに「共感」を

感情ともっと密接に結びついたアプローチで心から共感を示すことができれば、相手の感情により深く入り込むことができます。

たとえば、パートナーが「君が大変な一日を過ごしたという話を共有しようとしているのに、僕が君の話に集中していなかったから、自分が大切にされていないと感じて傷ついたんだね。君は仕事でのストレスを僕に打ち明けて慰めてもらいたいと思っていたはずなのに、僕は話をろくに聞かずにスマホを見てしまった。きっとそれが君を不安な気持ちにさせたんだね。それで、今夜は一緒にいるべきじゃないって言っているんだろう? 君の話を真剣に聞かなかった僕のせいだね…。ごめん。君に今日起きたことは、僕にとっても重要だよ」と返答していればどうでしょうか。

あなたは、「うん、スマホを見ることに比べたら私の一日なんてあなたにとってそれほど重要じゃないんだって思ったら、すごく傷ついたの。でも、わかる。着信音って気になるものね。今度から大事な話がある時は、お互いにちゃんと話に集中できるようにスマホを置くようにきちんと伝えるね」と返すかもしれません。

言い訳や自己防衛の言葉を並べ立てる代わりに、相手の不安に真っ向から向き合えば、相手との感情的な繋がりを築くことができます。すると相手は、あなたが自分のことを気にかけてくれており、自分が一人ではないことを心から信じることができるようになるのです。

そうすれば、夕食を別々にとったり、別の部屋で寝たりするよりも、相手が自分の理解者や味方でいてくれることをずっと強く実感できるはずです。こうして一旦途切れかけた絆は再び修復されます。まさに、「雨降って地固まる」わけです。

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しかしこうした話し合いには忍耐と訓練が必要です。自分が傷ついたことを認めることは、時に恥ずかしさを伴います。私たちは「自立した大人とは物事を自力で解決するもので、それができなければ相手に依存している証拠だ」と教え込まれているため、自分の弱さや幼さをさらけ出す際に恥じらいや居心地の悪さを感じがちです。

率直に湧き出た感情を単なる不安定さ・愛情の求めすぎ・心の弱さの表れとして片付けてしまっては、真の心の平穏を手に入れることはできません。

カップルがお互いの感情的ニーズにもっと目を向けることができれば、その関係性は劇的に変わります。愛する人と一緒にいられることはそれ自体が大変な幸運です。せっかく縁あって結ばれた相手ですから、お互いの「弱さ」を認識することで、より「強い」絆をつくりたいですね。

夫婦間や恋人間では、「いい年して…」「大人のくせに…」と言いたくなる気持ちを一旦封印してみて、お互いの感情に目を向けてみると良いかもしれません。

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reference: psychologytoday / written by まりえってぃ

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