うつ病や双極性障害を含む「気分障害」、陥る原因と治療法は?

心理学 2020/02/19

みなさんは、今までに「気分屋だね」と言われたことはありますか。

気分障害という症状は、気分屋だからではなく、気分障害から来ているかもしれません。

気分障害は、生活に支障をきたすほど気分の波にさいなまれる疾患のことを指します。

ここでは、気分障害の原因や対策について説明します。

気分障害とは?

気分障害は大まかに、「うつ病」と「双極性障害」に分けられます。いずれも、初めはうつ病やうつ状態として発見される傾向にあります。

しかし、経過の中で、それ以外の特徴が観察されると、うつ病以外に再診断されることもあるようです。

そして気分の波や、それによる行動の変化、睡眠や体重の変化、自殺願望など、総合的な状態を見て、社会生活に困難を呈する状態になった場合は気分障害と診断されます。

原因

うつ病

うつ病の場合、誰でもかかる風邪のように考えられることもありますが、環境の変化などのストレスや遺伝的要因も関係することが分かっています。

うつ病になりやすいタイプとして、真面目で責任感が強く、周囲の評価も高い人という傾向があるようです。

さらに、脳の神経伝達物質である、セロトニンやノルアドレナリンの異常からうつ病の症状が現れるのではないかという説もあります。

双極性障害

双極性障害はうつ病よりも遺伝的要因が強く、診断は家族歴を考慮して行われます。

しかし遺伝だけでなく、ストレスなどの外的要因も関係しているという報告もあるため、必ずしも遺伝病だというわけではありません。

気分障害の患者さんは、頭の中で、過去のことを反すうしやすいことが示されており、それらが、よりストレスを自分で生み出してしまっている可能性もあります。

発症のメカニズムについては様々な研究がありますが、具体的な原因は未だに明らかになっていません。

症状

うつ病

生活をしていれば、何かのきっかけで憂うつな気分になることは、誰しも経験することです。

多くの人は、しばらくすると立ち直り、その憂うつさから回復していきます。

しかし、うつ病の場合、その憂うつな気分が回復せず、次第に眠れなくなったりベッドから起きれなくなったりするなど、普通の生活を送れなくなってしまうのです。

最近の研究では、うつ病の患者はネガティブな出来事に対して、過度に反応していることが明らかになっています。

そして、喜ばしいことが起こったとしても、喜びといったポジティブな感情が湧き上がらず、社会的場面について考え方の偏ることもあります。

さらに、うつ病は、不安障害など、その他の精神疾患と合併することがあり、多数の病名の診断を一気に受けることもあります。

うつ病がひどい場合、自殺願望が出たり、実際に自殺未遂をしたりするため、適切な対処が必要です。

双極性障害

気分の沈んだ状態のみを経験するうつ病と異なり、加えて気分の異常な明るさを伴う疾患です。

この双極性障害は、躁状態を伴う双極性I型障害と、軽躁状態を伴う双極性Ⅱ型障害の2つに分けられます。

躁状態には、夜も寝ないで活動したり、お金を必要以上に使ってしまったり、生活や人間関係を破綻させることも。

しかししばらくすると、その躁状態にとった行動をひどく後悔し、うつ状態があらわれます。

躁状態が強ければ強いほど、その後訪れるうつ状態も深刻になりやすく、うつ病と比べても自殺率が高いと言われています。

双極性障害は、一見社会生活を破綻させる病気に思われがちですが、芸術的な才能や、創造性などを持ち合わせていることも多いようです。

実際、最近アメリカの歌手マライア・キャリーも、この双極性障害に長年苦しんでいたことをインタビューの中で報告しています。

罹患率

日本では、気分障害全体の有病率は3.1%ほどで、うつ病が双極性障害よりも頻度として高く、双極性障害の有病率は、0.1%と言われています。

また女性の方が男性よりも、有病率が高いことが知られています。

気分障害の患者は、性格傾向として、過敏で神経質な性格をしていることが多く、小さなことに悩みやすかったり、過去の辛い出来事から立ち直るのが苦手だったりする傾向がみられるようです。

治療法

主に、薬物治療と認知行動療法の2つが用いられます。薬物療法は、うつ病と双極性障害で、それぞれ異なります。

うつ病の患者に投与する「SSRI」などの抗うつ剤を双極性障害の患者に投与した場合、躁転し、悪化につながってしまうこともあります。

双極性障害は、うつ病と初期症状が似ているため、医者でも判断がしにくいことがあります。

そのため、明確な診断をしてもらうまで、定期的に病院に通うことが必要です。

認知行動療法は、認知に働きかけて行動を変化させるように促すための心理療法の一つです。

患者さんは、ものの受け取り方や考え方が極端にネガティブなことがあるので、考え方を改め、ストレスを受けにくい状態にすることを目的にしています。

それぞれの患者さんにあった治療法を相談し、医者と信頼関係のもと、治療を行うことが、回復への一番の近道です。

まとめ

また、気分障害の患者さんは、芸術面やよりクリエイティブな方面での才能がある方が多くいます。

仕事を選ぶときには、自分の強みを生かすことができるよう配慮すると良いでしょう。

発達障害の原因と治療法

references: 日本うつ病学会「気分障害の治癒 治療ガイドライン」 / written by Cocology編集部

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