怒りを味方につける「アンガーマネジメント」ってなに?

心理学 2020/02/04

仕事や家庭で感じるイライラに対処できず、つい感情的になってしまってうまくいかないことはよくあります。

怒りはコントロールできないもの」と諦めてはいませんか?

怒りは、アンガーマネジメントと呼ばれる方法で適切に対処できます。この記事ではアンガーマネジメントについて紹介します。

怒りの感情が起こる理由

私たちはなぜ怒りを感じてしまうのでしょうか。怒りは、理想と現実のギャップが生じた際に自分を守るために沸き起こります。

「恋人にもっとマメに連絡を返してほしいのにしてくれない」「上司の言っていることが毎回変わる」といった不安や不満は誰しもあります。しかしそれが発散されないまま限界を超えてしまったとき、怒りが生じるのです。

怒りの感情は攻撃性と強く結びついています。怒りを感じると脳からノルアドレナリンが分泌され、手が震えたり、顔が赤くなったり、冷静でいられなくなったりします。怒りを感じると自分をコントロールできずに相手を攻撃してしまうのは、そのためです。

しかし、感情のままに怒っていては人間関係はうまくいきません。そこで生み出されたものが「アンガーマネジメント」です。

怒りと上手に付き合うためのアンガーマネジメントとは

アンガーマネジメントとは、怒りの感情と上手に付き合うための心理トレーニングのことで、1970年代にアメリカで生まれたと言われています。

アンガーマネジメントは怒らないことを目的にしたトレーニングではありません。怒りの感情が湧き起こるメカニズムを知ることで必要なときには怒り、必要でないときには怒らない、つまり「適切に怒ることを身につける」トレーニングです。

アンガーマネジメントは企業研修や医療・福祉、カウンセリングなど幅広い分野で活用されています。最近ではメディアに取り上げられるなど広く知られつつあり、アンガーマネジメントを個人で学ぶ人も増えてきました。

アンガーマネジメントの効果

アンガーマネジメントのスキルは職場や家庭の人間関係を円滑に保つことに役立ちます。

職場では、タイトなスケジュールや各所との連絡調整、お客さんからのクレームなど思い通りにいかない場面が多々あります。

家庭では子どもが言うことをきかない、パートナーが家事を手伝ってくれないといったケースもよく見られます。そうした場合にアンガーマネジメントを用いて冷静に自身の怒りに対処することで、不必要な衝突を避けて人間関係を良好に保つことができます。

アンガーマネジメントで怒りをコントロールする方法

怒りをコントロールするには、客観的に自分の怒りの感情と向き合うことが重要です。ここでは、怒りを感じたときにすぐにできる5つの方法を紹介します。

怒りを感じたら反射せず6秒待つ

怒りを感じたときはつい大声を出したくなったり、手を上げたくなったりするものです。このような反射的な行動を我慢し、まずは6秒じっと待ちます。怒りは瞬間的なものが多く、6秒待つだけでも落ち着いてきます。

イライラした出来事を手のひらに書く

6秒待っているあいだ、イライラの原因となる出来事について手のひらに書くことも有効です。「なぜイライラしているのか?」と自分の怒りの原因について客観視でき、怒りが落ち着きます。

怒りを数値化する

自分の怒りの程度を1から10の10段階評価で数値化することもおすすめです。怒りを感じるたびに数値化することで、自分の怒りのパターン知って冷静に対処できるようになります。

「大丈夫」などの気持ちが落ち着く言葉を唱える

ついカッとなってしまったとき、気持ちが落ち着く言葉を唱えることでも怒りの感情を和らげることができます。「大丈夫」「いつものこと」「こんなことで怒っても時間の無駄」など、怒りを遠ざける言葉を唱えてみましょう。

「きっとよくなる」などの元気になる言葉を唱える

怒りを感じているときはネガティブな思考に陥りがちです。そこで元気になれる言葉を唱えることで、ネガティブな思考から脱し怒りを落ち着かせます。「きっとよくなるにちがいない」「自分を成長させるチャンスだ」など、自分に言い聞かせることで冷静さを取り戻しましょう。

怒りは上手に付き合えば味方になる

怒りの感情は日常的に湧き起こるもの。しかし、無理に我慢するわけでも怒りを爆発させるわけでもなく、今回紹介した方法で適切に対処することで前向きな力にもなりえます。まずは自分の怒りを自覚し、6秒待ってみることから始めましょう。

感情をコントロールするための3つのテクニックとは?

references:日本アンガーマネジメント協会(1, 2, 3),
「脳が怒りを生み出すメカニズム」脳科学者・中野信子さん-MASHING UP
安藤俊介『「怒り」を上手にコントロールする技術 アンガーマネジメント実践講座』(ベストセラーズ)

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