“見返り”を操る「間欠強化の法則」とは? モチベーション維持や恋愛にも応用するには

psychology 2020/03/02

「毎回ご褒美がもらえるよりも、ときどきご褒美をもらえるほうが頑張れる」といったことはありませんか?

これは少し聞き慣れないかもしれませんが、これは間欠強化の法則によるものです。この記事では、間欠強化の法則の概要や日常生活で応用する方法をお伝えします。

間欠強化の法則とは?

間欠強化の法則とは、何かをした際にときどき報酬(見返り)をもらえる状態のことです。部分強化とも言います。一方、何かをしたときに毎回報酬をもらえる状態は全強化と呼ばれます。

間欠強化の法則は日常のさまざまな場面で使われています。パチンコなどのギャンブルやスマホゲームのガチャなどがその例です。報酬がある状態とない状態を同時に経験しているため、たとえ報酬がもらええなかったとしても「次は報酬がもらえるかもしれない」と期待してのめり込んでしまうのです。

間欠強化の法則を示す実験

間欠強化の法則を示す例として「スキナーボックス」と呼ばれる実験装置を使ったある実験があります。これは箱の中に取り付けられたレバーを押すことで報酬(エサ)がもらえることをネズミに学習させ、その後の行動を見る実験です。

レバーを押すと報酬がもらえることがわかったネズミは、何度も何度もレバーを押すようになります。しかし、レバーを押しても報酬が出てこない状態が続くとネズミはやがてレバーを押すこと自体をやめてしまいます。

このような報酬をもらうための行動・反応から、報酬をもらえずにやがて諦めてしまうまでの時間の長さは、毎回報酬を貰える全強化よりときどきしか報酬をもらえない間欠強化のほうが長いのです。

つまり、ときどき報酬をもらえるほうがより諦めず、モチベーションを維持しながら取り組めるということを示しています。

間欠強化の法則を利用してモチベーションを維持

間欠強化は、上手に使えばモチベーションの維持にも使えます。たとえば、なかなか勉強しない子どもに対して、毎回ご褒美を与えるのではなく「テストで100点を取ったら好きなおもちゃを買ってあげる」「1ヶ月勉強を頑張ったら遊園地に連れて行ってあげる」など、条件をつけてご褒美を与えるようにしてみましょう。

すると、毎回ご褒美をもらう場合よりも長くモチベーションを維持することができます。ご褒美をもらえる状態を当たり前にしないことがモチベーションの維持には大切なのです。

間欠強化の法則は恋愛にも

間欠強化の法則は恋愛にも応用可能です。LINEのメッセージを毎回返すよりも、ときどき返さないほうが相手の興味を長く引くことができます。

毎回返信をくれる人よりも、気まぐれに返信をくれる人のほうが気になってしまったことはないでしょうか? これも間欠強化によって引き起こされるものです。

世間で言われる「モテる」人たちはこうした心理効果を上手に使っていると言えるでしょう。

もし気になる人がいる場合には、毎回LINEを返すのではなく、ときどき返さなかったり返すまであえて時間を空けたりすると効果的です。

間欠強化の法則は使いすぎに注意

モチベーション維持や恋愛にも応用可能な間欠強化の法則。しかし使いすぎには注意が必要です。親子関係や恋愛関係などに間欠強化を多用してしまうとそれらの人間関係にひびが入ってしまうこともあるからです。間欠強化の使いすぎは信頼にもかかわるので、くれぐれも注意してくださいね。

その人と長く関係を続けたいのであれば、信頼関係を築くことを第一に行動することが鉄則です。

「つい続きが気になってしまう」ツァイガルニック効果。恋愛や仕事に活かす方法は?

reference: 伊東明『恋愛依存症 苦しい恋から抜け出せない人たち』実業之日本社,渋谷昌三 『心理学がイッキにわかる本』西東社,中崎崇志「上手にほめて,意欲を高める」金沢学院大学国際文化学科 / written by Cocology編集部
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