2つ以上の写真・映像を関連付けて考えてしまう「クレショフ効果」。人間関係に応用するには?

psychology 2020/03/06

「第一印象があまりよくない…」と悩む方に知ってほしい効果が「クレショフ効果」。

クレショフ効果は本来、映画などで使われる映像効果のひとつですが、人間関係にも応用できるのです。今回はクレショフ効果の内容や人間関係での応用テクニックについて解説します。

クレショフ効果とは?

クレショフ効果とは、連続した写真や映像を見ると、人はそれらを関連して結びつけて解釈する映像効果のひとつです。

クレショフ効果は旧ソビエト連邦の映画作家・映画理論家であるレフ・クレショフによって提唱された認知バイアスの一種で、今日では映画論の基礎として知られています。

クレショフ効果はもともと映画論のひとつですが、マーケティングや営業などビジネスの場でも応用されています。

たとえば、あるCMで食洗機の映像が流れたあとに親子が楽しくリビングで過ごしているシーンが流れたとしましょう。

その2つのシーンを見た人は「食洗機のおかげで親子の時間が過ごせているんだな」とこれらの映像を関連付けて考えるはずです。これがクレショフ効果です。

クレショフ効果の実験

クレショフは、クレショフ効果の意味を強調するためにある実験を行いました。無表情の俳優の顔をアップで映した映像(A)と、異なる3つの映像(B,C,D)を用意し、俳優の映像の後にそれぞれの3つの映像(A+B,A+C,A+D)を置いて、観客に見せます。そして各映像における俳優の感情について観客に尋ねました。

すると、俳優の映像はどれも無表情であるにもかかわらず、観客は無表情の後に映された映像と関連付けて俳優の感情について答えたのです。スープの映像では空腹を、棺の遺体の映像では悲しみを、ソファに横たわった女性の映像では性的な欲望があると観客は回答しました。

クレショフはこの実験によって、写真や映像は関連付けて認識されることを明らかにしました。たとえ同じ写真や映像であっても、一緒にポジティブなものが提示されれば好感度が上がり、逆にネガティブなものが提示されれば好感度が下がることがわかったのです。

クレショフ効果を人間関係で応用するには?

クレショフ効果は人間関係にも応用可能です。特に初対面の場合に有効といえるでしょう。

たとえば、「怖いと思われる」「暗く見られる」など自分の第一印象があまりよくないと感じている場合、初対面の会話の中で自然に自分が笑顔で写っている写真を見せてみましょう。

どこかイベントに行ったときの写真、子どもやペットと一緒に写っている写真などといった笑顔の写真で、かつ話の流れとして不自然でなければ何でもかまいません。

写真を見た人はクレショフ効果によって「この人は本当はこんなに優しい人なんだ」「実は明るい人なんだ」と、今までのイメージを塗り替えて好意的に見てくれるようになるでしょう。

そのほかにも、自分が相手に抱いてもらいたいイメージに合わせて写真を変えることで、相手の自分に対する印象をコントロールすることができます。

クレショフ効果を活用して人間関係をスムーズに

クレショフ効果はもともと映画の理論です。しかし仕事や恋愛、友人関係など生活でも十分に応用できる効果。

一見関係のない2つの映像や写真も、何か関連があるのではないかとつい考えてしまうなんて、人の心は不思議ですね。

今日からクレショフ効果を活用して、人間関係をスムーズにしましょう。

職場の人間関係を円滑にするウィンザー効果とは?

reference: RYO『一瞬で人を操るメンタリズム: 〜相手を虜にするための驚異テクニック〜』 Tokyo Appnet, A.e.Suck『FLASHアニメーション制作バイブル』オーム社 / written by Cocology編集部
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