化粧と自己肯定感って関係あるの?メイクが与える心理的効果5つ

psychology 2020/03/19
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「メイクをすると気持ちが上がる!」「メイクが上手くいくとなんだか嬉しい!」

メイクをする明るい気持ちになる人がいる一方、「社会人にとってメイクはマナーと言われるからする」など、しぶしぶメイクをする人も多くいます。

メイクをする理由や重要性は人それぞれですが、特に女性であれば毎日のようにメイクをする人が多いのではないでしょうか。

今回は、そんな毎日のように向き合うメイクの心理的効果を詳しくご紹介します。

1. メイクをするとポジティブな気分になる

「メイクをすると気分が上がる」という人は多いと思いますが、メイクには具体的に下記のような内的効果があります。

  • 生理的効果:ホルモンバランスが整えられる・抗酸化作用が高まる・ストレスが緩和される
  • 心理的効果:積極的になる・気分が高揚する・自信が増す・リラックスする・安心感が増す
  • 社会的効果:他者とのコミュニケーションが円滑になる

医療や介護の現場では、この効果を利用して「メイクセラピー」という心理療法が行われています。メイクセラピーとは、心理カウンセリングの手法が取り入れられたメイクアップ技法を使って、外見だけでなくメンタルサポートをする化粧療法の1つ。

お年寄りの方により心豊かに過ごしてもらうために行うもので、実際にメイク前とメイク後で多くの人の表情に変化があったと確認されています。

2. 自分のためにメイクをすると劣等感が低減する

メイクをするとポジティブな気分になると先述しましたが、自分のためにメイクをした時と他者評価を気にしてメイクをした時とでは、その効果に大きな差が生まれます。

和光大学が行った大学生の化粧行動が容姿に対する劣等感に及ぼす影響の研究によると、コンプレックスを隠そうとしてメイクをすると容姿に対する劣等感は強まる一方、気分を上げるためにメイクをすると容姿に対する劣等感は軽減されることがわかりました。

また、対象を年齢層を社会人を含む16〜39才に広げた調査では、マナーを理由にメイクをすると容姿に対する劣等感は強まる一方、やはり気分を上げるためにメイクをすると容姿に対する劣等感は低減することがわかりました。

コンプレックスを隠すためにメイクをする・マナーとしてメイクをする、というのは他人の評価を気にした行動です。こういった他者視点を優先した行動や自己評価を行えば行うほど、容姿に対する劣等感は強くなっていきます。

他人の目を意識せずに、まずは自分自身のためにメイクをすることが何よりも大切。

メイクを「気分を上げたい」「気持ちを明るくしたい」など自分の欲求を満たすツールとして使うことで、自信が持てる(劣等感が低減する)ようになり、他人ともより積極的に関われるようなるのです。

3. イメージ通りにメイクが上手くいくと自尊心が向上する

長崎大学では若年女性を対象に、メイクに伴う自尊心の変化を検証する研究が行われました。内容は、自分の顔・人工的に美しくした顔・人工的に醜くした顔を見たときの脳機能の活動の変化を計測するというもの。

その結果、本来自分がイメージしたよりも劣化した自分の顔を見た時、自尊心が低くなるということがわかりました。

つまり、若年女性にとって自分の顔が思い通りの美しさを保っていないことは、大きな自我脅威(自己評価を脅かす体験)に繋がる重大なこと。

自分の想像や理想通りにメイクが上手くいくと自信を感じられる一方、すっぴんで外に出たり、いつもよりメイクが上手くいかなかったときに、恥ずかしい・人の目が怖いといったネガティブな感情が生まれやすいは、これが理由だと考えられます。

4. 濃いメイクをする人は自己評価が低い?

心理学の観点からすると、メイクは「自己防衛」の1種。他人と比べて、目が小さい・鼻が大きいなどコンプレックスを抱えている人は、濃いメイクをのせて本来の自分を隠そうとしているといわれています。

たとえ自分の顔にコンプレックスがあっても、それらをきちんと認め、自分の魅力がわかっていれば過剰な防衛行動を取ることはありません。

もちろん、それを分かった上で、好きで厚化粧をしている人もいるでしょう。ただし一般的には、自分に自信がなく自己評価が低ければ低いほど、メイクは濃くなる傾向にあるのです。

倫理情動認知行動療法(RECBT)の基本的な考えでは、自分自身を守ろうとするのは自尊感情が低かったり、自分に失望感を抱いているから。

こういった人は「完璧でなければいけない」「誰からも愛されなくてはならない」といった不合理な信念を持っていたり、自分と人を比べて「あの人はあんなに綺麗なのに、なんて自分はダメなんだ」と自己否定する傾向にあります。

また、自分に自信がない・自己肯定感が低いと、本来の自分とは異なった自分になりたいという心の表れである「変身願望」が強くなります。変身願望が強すぎると、自分とかけ離れた人になろうとするので、つい濃いメイクになってしまいます。

人によって程度に差がありますが、「完璧にメイクするまで外には出られない」「どんなに親しい間柄でもすっぴんは見せられない」という人は自己肯定感が非常に低い可能性があります。

過剰な自己防衛や変身願望で苦しんでいる場合は、自己肯定感を高めるためにカウンセリングに通うなどの対応を取った方がいいでしょう。

5. スキンケアなど見えない部分のお手入れは自己充足感が高まる

アイメイクやリップの色など目立つパーツにお金をかけるのではなく、日々のスキンケアや基礎化粧品にこだわるなど、外からは見えない部分の自分のための行動は、心の健康に大きく影響しています。

例えば「赤いリップが女性らしい」「新発売のコスメを使うのがトレンドに敏感な人」といった外から求められる理想像ではなく「そのままの自分らしさの確認」となるため、自己充足感が高まるのです。

自己充足とは、自分の中だけで物事を完結させて満足できるということ。他人ではなく自分の軸を認識した上で行動できることは、自己肯定感の向上にも繋がります。

他人のためにではなく、自分のためにメイクする

今回は、メイクによる心理的効果を5つご紹介しました。同じメイクをするのでも、自分のためにするのか・他者評価のためにするのかでは、心に表れる影響が大きく違います。

人は劣等感を感じる部分に強く反応し、他の良い部分が見えなくなってしまうもの。コンプレックスを感じる部分だけでなく、魅力的だと感じる部分を見つけていけると心のバランスが取れて、楽しくメイクをすることができるはずです。

「メイクが濃くなってきたかも」と感じたらメンタルが乱れているサインかも。そんな時は「どういう感情を抱いているか」「何のために、誰のためにメイクをするのか」を自分に聞いてみてあげてください。

間違えやすい「自己肯定感」と「自己愛」の違いとは

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