「終わりよければすべてよし」で好感度アップ?「ピーク・エンドの法則」って?

buisiness_psychology 2020/04/17
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日常会話、ビジネスにおけるコミュニケーション、恋愛などにおいて「なかなか自分のことを覚えてもらえない…」と悩んだ経験はありませんか? かといって、相手に自分を印象付けようとして自分にふさわしくない行動をするのも気が引けますね。しかしそのような無理をしなくても、「ピーク・エンドの法則」と呼ばれる心理効果を使えばより相手に自分の印象を与えることができます。

今回はピーク・エンドの法則の概要や応用する方法についてご紹介します。

ピーク・エンドの法則とは?

ピーク・エンドの法則とは、人は過去の経験の良し悪しを判断するのに、そのほとんどを出来事の中の「ピーク(絶頂時)」と「エンド(最後)」の印象だけで判断しているという法則です。ピークとエンド以外の記憶が失われているわけではないものの、経験の良し悪しの判断にはほとんど影響しないと言われています。

この法則を示すある実験があります。A・Bの2つのグループを用意し、両方のグループに大音量の不快な騒音を聞かせました。Bのグループだけは不快な騒音の中にいくらかマシな騒音も最後に追加し、騒音を聞いている時間だけではAのグループより長くなりました。

その後、両グループの人に感想を聞いたところ、騒音にさらされた総時間が長いにもかかわらず、AのグループよりもBのグループのほうが不快さが少ないと答えたのです。

この実験の結果は、人が経験の良し悪しを判断する際に経験の時間や量の合計でなく、経験
全体の平均で判断していることを示しています。

ピーク・エンドの法則はアメリカの心理学者・行動経済学者で、2002年にノーベル経済学賞を受賞したダニエル・カーネマンが提唱しました。「終わりよければすべてよし」とも言えるこの法則は、経済やマーケティング分野ではよく知られる心理効果のひとつで、あらゆるところで活用されています。

ピーク・エンドの法則の例

ピークエンドの法則による心理効果は、私たちが暮らしの中でよく感じているものです。たとえば、片方がデートに遅刻したと言って恋人同士がケンカをしても、そのあとに二人で楽しく映画を見て、おいしい食事を一緒にとるうちにいつのまにか仲直りしていたというエピソードを聞いたことはありませんか?似たような経験を実際にした人もいるかもしれません。きっとそのエピソードを経験した人は「ケンカもしたけれど、楽しかったし、いいデートだった」と記憶していることでしょう。

このように、ピーク・エンドの法則は多くの人が日常で経験しているものなのです。

ピーク・エンド法則は仕事でも恋愛でも使える!

ピーク・エンドの法則は仕事でも恋愛でも活用できます。

ビジネスにおいて、提案をしたり交渉をしたりといった場面はよくあります。中には思うように提案・交渉が進まないこともあるでしょう。ここで大切なのは、たとえ提案や交渉がうまくいかなくても、最後にしっかりとお礼と感謝の言葉を述べること。

「お時間をいただきありがとうございました。今回は満足いただける内容を提案できず申し訳ない気持ちですが、○○さんとお話しできてよかったです」と丁寧に頭を下げ、その場を終わらせるのです。すると相手も「今回はうまくいかなかったけれど、あの人はいい人だったな」と次の提案・交渉の機会を与えてくれる可能性が高まります。

恋愛でも同様です。話が盛り上がらない、相手の誕生日なのにプレゼントを用意し忘れてしまった…などのトラブルが生じてその場の雰囲気が悪くなっても、別れる間際に「今日はありがとう。会えて嬉しかったよ」と伝えてみましょう。すると相手も「今日は期待していたようなデートじゃなかったけど、最後に正直な気持ちを伝えてくれて嬉しかったな」とあなたのことをポジティブに受け止められるのです。

ピーク・エンドの法則は「最後まで気を抜かないこと」がポイント

ピーク・エンドの法則を実践する場合に大切なポイントは「最後まで気を抜かないこと」。「終わりよければすべてよし」との言葉があるように、人は最後のあなたの印象がよければまた会いたいと思ってくれれるはず。大事な商談や気になる人とのデートなど、重要な場面では最後まで気を抜かず、そして相手への心遣いを忘れないことが「あなたをよく見せる」ポイントです。

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