心理学で解説!マイノリティーに対する偏見と差別を防ぐ方法とは?

心理学 2020/06/19
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先月アメリカで起きた「白人」警官による「黒人」の射殺事件がきっかけで、世界各地で人種差別撤廃のデモが起きてるリンね。

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うん。人種や肌の色で人を差別するのは言語道断だよね。そもそも「black」「white」っていう呼び方についても議論にあがってるし。

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そうリン。日本だと「人種差別」って言われてもピンと来ない人も多いかもしれないけど、性差別や障害者差別はいまだ根強く残ってるリンね。実際、差別心がまったく無いという人はこの世にはいないと思うリン。

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そうだね。じゃあどうやったら差別の無い世の中にできるんだろう?

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それはとっても難しい問題だリン。でもまずは、差別について知るしかないんじゃないかな。今回は心理学的視点から差別を考えてみるリン。

「ステレオタイプ」って何?

「女性は献身的で家庭的」「男性は強くて大黒柱」など、あるグループに対する一般的で伝統的なイメージをステレオタイプといいます。

「女なんだから、家庭的で料理が上手になりなさい」「男なんだから、泣かずに金を稼いで強くいなさい」と言われたことはありませんか?

これらは全て、典型的なステレオタイプです。今日では、そのようなステレオタイプを口にすることは、セクシャルハラスメントとも捉えられることもあります。

「偏見」って何?

偏見とは、感情を含めた考えの偏りのこと。例えば、白人が黒人を見て「怖い」などの感情を持つことです。

自分と肌の色の違う黒人を認識し、ネガティブな感情が生じることで、理性的な考えを持ちづらくなってしまうのです。

人種以外にも、LGBTに対する偏見もあるでしょう。ある研究では、同性愛者の男性に対して、異性愛者の男性は嫌悪感を抱いてしまうという結果が出ています。

このような偏見は誰しも一度は持ってしまうもの。偏見を防ぐには、多角的な視点でものを考えることが重要になるでしょう。

「差別」って何?

ステレオタイプや偏見が自分の頭の中だけで生じる一方、差別は目に見えた行動として表れると考えられています。

例えば、黒人だから、女性だから、LGBTQだから、障害者だからという理由で、雇用や給料に差が出たり、マジョリティーと違う扱いをされたりすることです。

差別は、行動面を表すという点では、目に見えやすいものかもしれません。しかし、差別が一般化し、当たり前のこととして考えられ、意外と差別を見逃してしまっているということもあります。

マイノリティーに対する差別は、ステレオタイプや偏見などと密接に関係した結果、生じていると考えられます。

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偏見は「頭の中」、差別は「行動」という違いだリン。

偏見や差別をなくすための方法

ステレオタイプや偏見、差別をするときに、私たちは必ずと言っていいほど、その人と自分との「違い」に着目しています。

人間は「自分と違う部分」があると、自分を含めたグループのほうが優れていると感じたい社会的アイデンティティ理論(※論文のPDFへ)や、自分のグループに害を与えるような危機を察知しようとする進化の観点(※海外サイトへ)などから、どうしても自分と違う人を排除しようとすることがあります。

では、偏見や差別をなくすためにはどうすれば良いのでしょうか?

心理学では、以下の4つの方法が有効とされています。

別の視点から捉える

自分と違う点が目立つ人に対して、悪い部分に着目していませんか?

ステレオタイプや偏見は、固定化してしまったイメージが原因です。そのイメージを覆すには、そのイメージとは別の角度から捉えるようにしてみましょう。

例えば、ある女性が泣いていたら、「やっぱり女性はすぐに泣くんだ」などの一般的なステレオタイプを強めるような考えが浮かぶかもしれません。

しかし、そこで一旦深呼吸してください。あなたの友人、尊敬する人なら、同じ光景を見た時にどう思うでしょうか? 「いつも一生懸命なのに、何か辛いことでもあったのかな?」と思うかもしれません。つまり、その人自身や状況そのものに着目することが重要なのです。

ステレオタイプから少し離れて目の前のことを捉えるようにすると、偏見が減るはずです。

友達になる

自分と共通点の少ない人というのは、近寄りがたく感じてしまうもの。しかし、そんな人とこそ友達になってみるのも手です。

実際に、様々な人種や国の友達を持つことで、それぞれの人に対するステレオタイプや偏見が減るといいます。

さらに2009年に「American psychologist」で掲載された研究によると、外国人の友達を作れる環境にいなくとも、それをシミュレーションするだけでも効果があるようですよ。

現実の友人ではなく、想像上の友達であっても、偏見などを低減させてくれるというのは面白い事実ですね。

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「俺のアメリカ人の友達がそう言ってたよ。…っていう設定なんだけど」ということでも効果があるっぽいリン。

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Twitterでよく見るやつじゃん

「共通目標」を掲げる

ある目標を成し遂げたいときには、「共通目標」を掲げるのもいいでしょう。

人種差別をなくすという目標でも、環境問題を共に解決するという目標でも構いません。

お互いに共通のことに向かって頑張ることは、私たちの見た目の違いを超えるほど、大きなパワーを与えてくれます。

「同じ人間」という認識を持つ

根本的には私たち人間は皆「同じ人間」というグループに属しているという点において同じはず。

しかし、人間は、目の前の人を「自分と違う〇〇のグループに属した人」として考え、どうしても自分と相手の違いに目がいきがちです。

どんな人に対しても「同じ地球に生まれた」「同じ人間という人種」として見れるようになると、偏見や差別を低減させることができるでしょう。

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まあそうは言っても、常に意識するのは難しいよね。ちゃんと差別を紐解くには、もっと説明がいるし。せめて指摘されたときに改められる人でありたいな。

 

 

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references: 偏見とステレオタイプの心理学 /written by cocology編集部

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